スティーブ・ジョブズ
彼が亡くなって10年ほど経った現在、スティーブ・ジョブズと聞いて「誰だ?」と思う人はほとんどいないと言っても過言ではありません。
カリスマと呼ばれるにふさわしいセンスとユニークな発想力で、今もなお多くの人の憧れや尊敬する人物としてインパクトを与えています。
今回は、そんなスティーブ・ジョブズが伝えた数々の名言と共に彼の生き方がどのようなものだったのかについて、ご紹介していきたいと思います。
スティーブ・ジョブズの名言
Apple社の新作発表などでは必ずジョブズ本人がプレゼンを行っており、その後、それぞれの担当が魅力をプレゼンしてきました。
ジョブズはその他にもあらゆる場所でプレゼンやスピーチを行っており、その際に多くの名言が生まれています。
ここでは、スティーブジョブズが言った名言をいくつかピックアップしてご紹介していきたいと思います。
「貪欲であれ、愚かであれ」
今や伝説と言われているスタンフォード大学卒業式での15分間のスピーチでは、多くの心に残る名言が残されましたが、その中でも特に有名なのがこの言葉です。
スティーブジョブズがまだ若い頃に出会った本の背表紙に書かれていた言葉だそうで、自分もそうありたいと思って生きていたと続けています。
そして、若者たちにも愚かでも貪欲でもいいから、新しい一歩を踏み出す勇気をもちなさいと説いていました。
Apple社を解雇になるなどたくさんの失敗を経験した彼だからこそ、この言葉が多くの人々の心に響いたのかもしれません。
「完璧じゃなくてもいいから、次を目指しなさい」と言われているような、力強さを感じられます。
「重要なことに集中する唯一の方法は、NOと言うことだ」
ジョブズは常々、「何かをするか決めることと同じくらい、何かをしないと決めることも大事だ」と伝え続けています。
惰性でOKを出すよりも、こだわり抜いて一度NOを出した方がより良いものを作り出せるという感覚から、この言葉を発していました。
物事に集中するためには、よりシンプルにあらゆることを削ぎ落としていき、必要なものだけを集める作業が大事だと伝えています。
「シンプルは時として複雑よりも難しい」
ジョブズは、物事に対して独自の美学を持っており、とにかく無駄なものをつけず引き算する理論が頭の中に入っています。
シンプルで洗練された考え方や行動をするためには、それ以上に多くの決断をしているわけなので、どうしても難しさを感じることも多いです。
しかし、立ち止まっていてはいけないという感覚から、ジョブズはシンプルな考え方の素晴らしさを多くの人に唱えてきました。
スティーブジョブズを構築していたもの
どんな偉人でも、最初は普通の人だったというのは良くある話です。
最初から洗練された考え方ができる人も少なく、いかに自分の考えを変化させることができるのか、どう行動するのかによって生きる道は変化していきます。
スティーブジョブズも、最初からカリスマだったのかといえば、そういうわけではありません。
しかし彼は、非常に優れた“感性”を持っていました。
その分、物事を受け取るキャパシティも広く、深く考えているからこそ、成功へ導かれているといえます。
ここでは、年代別にみるスティーブジョブズの逸話やエピソードについてご紹介します。
ジョブズの学生時代
幼少期から好奇心旺盛だったジョブズは、6歳の時にコンセントにヘアピンを入れると本当に電気が通るのかを実験して感電、授業中に花火をするなど非常に情熱的でユニークな存在でした。
そして16歳になる頃には、後に一緒にApple社を設立するパートナーである、スティーブ・ウォズニアックと出会っています。
2人は、長期電話をかけられる装置を作ったり、中退することになりますが、大学時代に学んだカリグラフにアイデアを受け、マッキントッシュの原型とも言える思想が出てきたのです。
Apple社の設立
大学を中退後、22歳の時にジョブズとウォズニアックの二人はApple社を共同設立します。
最初は会社を構えるわけではなく、かなりフリーな状態で運営していました。
学生二人で出来ることはある程度限られていますが、好奇心旺盛なジョブズはその中でもメキメキ頭角をあらわしてきました。
会社も大きくなってきた頃、まだ若かったジョブズは社内での横暴な振る舞いなどによって、CEOながら自信のApple社を追いやられることとなります。
ここにはある有名な人物が関わっているのですが詳細はまた別の機会にご説明させていただきます…。
その後、ジョブズはAppleとは別の会社を新しく設立するなどしており、一度失ってもまた一から作り上げれば良いという彼の前に進み続ける考え方が伺えます。
Apple社への復帰
1976年に設立したApple社に約10年間在籍した後、1985年にApple社を退社することになったジョブズですが、さらに10年の月日が経ち、ジョブズは業績不振に陥ったApple社を立て直すために再びCEOになります。
この時はまだ暫定CEOという位置付けでしたが、無駄話になる部分を例の如く斬新にカットしていき、たった数年で業績不振からApple社を救い出しました。
この時の方法は、大幅なリストラやライバル社との提携など、なかなか踏み切ることができない部分に切り込んでいくスタイルをとっています。
この頃からApple社は急速に成長を遂げ、今や世界中の人に愛される商品として親しまれています。
スティーブ・ジョブズについてのおすすめ本
スティーブ・ジョブズ 驚異のイノベーション
本記事で紹介したApple創業者のスティーブ・ジョブズについて、過去30年に渡ってジョブズが人生や仕事で活用してきたジョブズ独自の法則を徹底的に追求した本書。
「ジョブズ流 人生・仕事・世界を変える7つの法則」というテーマで、ジョブズのノベーションを起こす考え方について学ぶことができる一冊です。
スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン
iPhone発表など、これまでのスティーブ・ジョブズの伝説のプレゼンについて紹介しながら、その法則や秘密について解説した一冊。
実際のプレゼンテーションでジョブズが使用した名文句や魅力的なスライドなども紹介されています。
【まとめ】気難しさもありながらより良い製品を作り出すことだけを考えた人
スティーブ・ジョブズには、風変わりな一面も多くあります。
さらに言えば、社会人として調和が取れないことも多かったと言えるでしょう。
しかし、今もこうして多くの人が「彼はカリスマ」と認識しているのは、良いものだけを良いとしっかり言える美学をもち、時代の流れを無駄なく読み込めるアンテナの良さがあるからです。
より良い製品を作りあげることに情熱を燃やしていたジョブズの生き方は、この先も多くの人の心に残り続けることでしょう。
【参考記事】